雨具の表記を見ると、防水、耐水、撥水などの表記があると思いますが、防水機能の数値に関しては、単純にレインウェアの生地単体の防水機能の数値になります。
防水生地を使うだけでなく、全ての縫い目をシームテープで塞ぐことで、ウェア全体を防水加工しています。撥水とは生地表面の水(雨)を弾く機能を示します。防水機能とは違い、生地表面へのしみ込みを防ぐ機能です。撥水機能が低下するとメンテナンスが必要となります。
生地内側から生地外側に汗(水蒸気)を逃がす機能の事になります。防水素材でよく使われます。
透湿性の数値が高いほど蒸れにくくなります。ゴアテックス生地(ePTFE)
防水機能・透湿機能・機能耐久性が非常に高く、防風機能も兼ね揃えてお
り、防水透湿生地としては非常に優れています。
洗濯機、ドライクリーニングが可能です(※注意事項あり) 。汚れを落とし、乾燥機にかける事で撥水性能も回復しますが、生地表面の撥水剤が無くなるとメンテナンスが必要です。
経年劣化しにくく、長くご使用頂ける素材です。PU生地(ポリウレタン)
防水・透湿機能があり、手ごろな価格帯の製品から存在します。
洗濯機、ドライクリーニングは不可のものが多く、手洗いになります。透湿機能は種類によって大きく異なります。PVC生地(塩化ビニール)
防水機能の高い生地になります。耐久性、コストパフォーマンスに優れた生地が多く、最も身近なレインウェアで使われていますが、透湿性が全くない為、短時間の着用に向いています。
防水の効果が無くなった状態とは、下記のような状態の商品を指します。
- 生地裏面の防水皮膜が劣化し、穴開きが発生したもの
- 縫目裏側の目貼りテープの劣化により、縫目から漏水するもの
防水皮膜の種類(PVC、PU、PTFE)及び目貼りの技術、使用方法にもよりますが、おおよその目安として、PTFE(ゴアテックス)が5-10年、PVCが3-5年、PUが2-3年以下です。
耐水圧の表示があってもどのくらいの雨か分かりません。耐水圧とは、生地を透過しようとする水の力を抑える性能数値です。
数値の意味は、生地の上に1㎝四方の水の柱を立てた場合、どの程度の高さの水圧まで漏水しないかを表します。10,000mmであれば、10mの水柱高さまで耐えられるという意味となります。
耐水圧の数値を雨の程度で表すことは難しいのですが、一般に大雨10,000mm、嵐が20,000mm以上といわれておりますので、耐水圧10,000mm以上の商品であれば日常生活では十分な機能があると言えます。雨の中、長時間作業される可能性があれば、20,000mm以上の性能を持ったレインウェアを推奨します。
生地が劣化してしまったということでしょうか。レインウェアをある程度の時間着用しますと、必ずウェア内が汗で結露し濡れてしまうので、必ずしも生地が劣化したとは言い切れません。結露を少しでも改善するためにベンチレーション(空気抜き)を付ける、透湿性の高い生地を使用しているレインウェアもございます。
素材に限らず、定期的にお手入れすることで防水を長持ちさせることができます。
「お手入れについて」をご確認ください。